食の不思議 3
これは静岡県沼津市・龍雲寺の村越英裕師の話。
精進料理の真髄はどこにあるのか。
それは「肉や魚を使わない」といった素材論にあるのではなく、「修行に精進する人のために、心を込めて料理に精進する。
素材に、料理した人に感謝の気持ちを抱きながら残さず食べる」といった心にある。
だから、この道に詳しい僧であればあるほど、
「肉や魚を使う、使わないではない。たとえば、家庭で、仕事に励む夫、勉強に励む子ども、こうした家族のために一生懸命肉を焼き、魚を煮る。しかも素材のすべてを余すところなく使い、出された料理は残さず食べる。この心があれば、それは精進料理にほかなりません」
と口にする。